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内装解体の正しい手順とは?作業の流れと注意点まとめ

2025年06月05日

店舗やオフィス、マンションのリフォーム・リニューアル工事を行う際に欠かせないのが内装解体工事です。

中でも、スケルトン工事や一部解体など、目的に応じた正確な手順を踏むことが、安全で効率的な施工につながります。

とはいえ、「どこから手をつけるの?」「騒音やゴミの処理はどうするの?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
本記事では、現場経験豊富なプロの視点から、内装解体工事の基本的な流れをわかりやすく解説します。

事前準備から養生、分別解体、搬出、清掃に至るまで、スムーズな工事のために知っておきたいポイントを紹介します。

初めて解体工事を依頼する方や、工事の全体像をつかみたい方は必見です。

内装解体の正しい手順とは?作業の流れと注意点まとめ

内装解体の手順について

内装解体は、事前準備から安全確保、作業工程の管理、仕上げまで、一連の流れに沿って行うことが重要です。

プロの解体業者は、効率的かつ安全に作業を進めるために、確立された手順に従います。

最初に現場の確認・調査を行い、次に必要な道具や資材を準備し、段階ごとに解体作業を進めます。

これらの手順を踏むことで、想定外の事故やトラブルを防ぎ、スムーズな作業が実現します。

プロが用意する道具と必要な資材

内装解体を安全かつ効率的に行うためには、専用の道具と資材をしっかり準備することが不可欠です。

代表的な道具として、バールやハンマー、電動ドリル、グラインダー、のこぎり、養生用シート、軍手、ヘルメット、保護メガネなどがあります。

また、埃や破片の飛散を防ぐための養生材や、大型廃材を一時的に保管するフレコンバッグも必須です。

これらの道具や資材は、作業の効率を高めるだけでなく、作業者の安全を守る役割も果たします。

現場の状況や解体対象によって、さらに特殊な工具や資材が必要となることもあります。

具体的な内装解体作業の流れ

内装解体作業は、計画性と安全性を重視した流れで進みます。

まず最初に、備品や家具などの撤去から始まり、その後、壁や床、天井といった構造部分の解体作業へと移行します。

また、水回りや電気設備といった専門的な部分は、特に慎重な取り扱いが求められます。

最後に発生した産業廃棄物の一時保管や、現場の清掃も含め、すべての工程を順序よく進めることが満足度の高い仕上がりにつながります。

備品や家具の撤去方法

内装解体では、作業前に室内にある備品や家具、家電を撤去することが基本です。

これにより、作業スペースの確保と物品の破損防止ができます。大型家具は分解して運び出し、小さな部品はまとめて箱詰めします。

運び出す際は壁や床などに傷をつけないよう、毛布や保護パッドを使用して搬出経路を養生します。また、不要な家具や家電は自治体の規則に従って処分するか、リサイクル業者に依頼します。

これらの徹底した撤去作業が円滑な解体作業の第一歩となります。

壁・床の解体プロセス

壁や床の解体は、構造や素材によって作業方法が異なります。

まず、壁の場合はクロスやパネルを剥がし、次に下地の石膏ボードや木材をバールやハンマーで慎重に解体します。配線や配管が埋まっている場合は損傷しないよう注意深く作業します。

床はカーペットやフローリングをはがし、露出した下地やコンクリートを工具で解体します。

ほこりや音が発生しやすいため、養生や防音対策が欠かせません。

こうした手順を守ることで、怪我や建物の不要な損傷を防ぐことができます。

天井の解体で気をつけるポイント

天井の解体では、落下物や粉塵などの危険が高まるため、特に安全管理が重要です。

作業前に足場やはしごを安定させ、防護具を着用して作業します。

天井材を取り外す際は、配線や照明器具が埋設されている場合があるため、必ず電源を切って二次災害を防止します。

解体時は、バールなどで少しずつ材を外し、重い部分が急に落下しないよう手順を守ることが大切です。

作業後は、天井裏に異物が残っていないかも確認します。これらの注意点を徹底することで、事故やトラブルを未然に防げます。

水回り部分の慎重な取り扱い方

キッチンやバスルーム、トイレなどの水回りは、配管や給排水設備が複雑に配置されており、誤った解体が周囲の水漏れや損傷につながる恐れがあります。

作業前には必ず元栓を閉めて水の供給を遮断し、必要に応じて専門業者に点検や撤去を依頼するのが安全です。

また、水回り設備の取り外しでは、工具が配管を傷つけないよう丁寧に作業し、漏水の跡がないかを確認します。

これによって、後々のトラブルや修繕コストの増大を防げます。

電気配線・配管の撤去について

電気配線や配管の処理は、専門知識と高い安全意識が必要な工程です。

まず分電盤の電源を完全に切った上で、配線やスイッチ、コンセント類を撤去します。

誤って通電したまま作業すると感電などの重大事故の原因になるため、必ず事前の確認を行います。配管についても、水やガスの元栓を閉めてからバルブやパイプを順番に外していきます。

撤去した配線や配管は、リサイクル処理や適切な産廃処分が必要です。

こうした工程をプロの目線で丁寧に行うことで、現場の安全と後工事への影響を最小限に抑えることができます。

廃材・産業廃棄物の一時保管方法

内装解体で出た廃材や産業廃棄物は、現場内で一時的に保管する必要がありますが、この管理も重要なポイントです。

まず、可燃・不燃・資源ごとに分別し、フレコンバッグや専用コンテナに入れてまとめます。

保管スペースは作業の妨げにならない場所を選び、飛散や流出が発生しないよう養生します。

処理業者による定期的な回収まで安全に保管すること、建物や周辺環境への影響を考慮することが大切です。これにより、現場の整理整頓が保たれ、安全な作業環境が維持できます。

まとめ

内装解体は専門業者だけでなく、DIYとしても挑戦できます。

ただし、基礎的な知識と正しい手順、安全対策を徹底することが重要です。まずは小さな備品の撤去や簡単な壁紙はがしなどから始め、経験や自信がついた段階で範囲を広げましょう。

複雑な工程や危険を伴う作業は無理をせず、必要に応じて専門家に相談することが、安全かつスムーズな内装解体への第一歩となります。

応用的な技術も取り入れながら、計画的に作業を進めることが成功の秘訣です。