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【アスベスト改正法2022】強化された規制内容について詳しく解説

2023年01月26日

2022年にアスベスト対策の強化のため、大気汚染法が改正されました。
アスベスト改正法ともいえる改正法は、今まで以上の対策を行う必要が生まれ、違反すると今まで以上の罰則を受けます。

この記事では、アスベスト改正法の改正内容と罰則、正しい処理の方法について詳しく解説します。
改正法について詳しく知りたいと考えている方はご覧ください。

【アスベスト改正法2022】強化された規制内容について詳しく解説

アスベスト改正法で何が変わったのか?

アスベストに関する法律はこれまでもありましたが、大気汚染法の一部が改正されました。
日本国内では使用禁止とされていますが、これまでの法律とはどのような違いがあるのかわからない方がほとんどです。

体に悪いとは知っていても、法律の中身や法改正が行われた理由を理解していません。
アスベストの危険性とアスベスト改正法について知る必要があります。

アスベストが悪いとされる理由

アスベストは私たちの体に害があるのは既に知られていますが、どこが害となるのでしょうか?
繊維は丈夫で変化しにくく、一度吸い込んでしまうと肺の組織内に長く留まります。
肺に留まるのが要因となり、さまざまな病気を引き起こすので問題視されているのです。

アスベストが原因で引き起こされる病気は以下の通りです。

● 中皮腫(悪性皮腫)
● 肺がん(発がん性肺がん)
● 肺線維症(石綿肺)
● 良性石綿胸水
● びまん性胸膜肥厚

大気汚染法の一部が2022年に改正された

大気汚染法がどのような法律なのか、詳しく紹介していきます。

大気汚染法とは

アスベストに関する法律がある大気汚染法とはどのような法律なのでしょうか。
大気汚染法は大気環境を保全するために、昭和43年に「大気汚染防止法」として制定されています。
国民の健康を保護するのが目的です。

参照:『e-GOV法令検索 大気汚染防止法』

工場および事業場、自動車の排出ガス規制などとともに規制が記載されています。

アスベストに関する改正内容

2022年のアスベスト法改正で行われた改正内容は以下の通りです。
これまで対象とならなかったアスベスト含有建材も対象となり、事前調査が発生するため、事業者の行うべき項目が増えています。

● 対象がすべてのアスベスト含有建材に拡大
● 事前調査結果を県へ報告の義務が発生
● 作業の徹底のため直接罰の創設

アスベスト改正法に違反するとどうなる?

これまでの法律内容よりも、規制が厳しくなったアスベスト改正法です。
改正内容を理解していない・無視しているなどの理由で違反した場合にはどのような問題が起きるのでしょうか?

直接罰が課される

除去作業自体を行わなかった場合、直接罰が科せられます。
違法が発覚した時点で、3ヵ月以下の懲役又は30万円以下の罰金が課せられます。

事前調査が必要

解体工事・リフォームなど行う場合には、事前調査が必要になります。
事前調査は対象工事のすべての材料とアスベストの含有の有無を設計図などの文書と目視で調査します。

調査結果は県に提出するとともに、3年間保存の保存が必要です。

アスベスト対策に該当する物件は多い

アスベストは日本国内では既に輸入・使用等は禁止となっています。
禁止となってから年月が経っているので、対象になる建物は少ないと思う方もいるかもしれません。
対象となる工事や建物について解説します。

対象のレベル

対象は含有建材の種類や使用箇所によってレベル分けがされています。
3種類のレベルで分類され、その飛散性はレベル1が最も高く、レベル3が低くなります。
建材の種類によってもアスベストのレベル区分が異なります。

レベル1 レベル2 レベル3
分類内容 最も飛散性の高いアスベスト吹付け材が分類

・吹付け石綿

・石綿含有吹付けロックウール(乾式)

・湿式石綿吹付け材など

次に飛散性の高い石綿含有保温材

・石綿保温材

・パーライト保温材

・けいそう土保温材

・石綿含有けい酸カルシウム保温材

など

そのほかの石綿含有建材

・石綿スレート

・屋根用化粧スレート

・けい酸カルシウム板第一種

・押出成形セメント板

など

対象工事の範囲

「解体等工事」と規定ですが、具体的には、建築物又は工作物を解体、改造又は補修する作業を伴う建設工事をいいます。
今般、石綿障害予防規則において、「建築物等の解体等工事」に該当しない作業が整理されたのに伴い、大気汚染防止法においても同様に整理されました。
ビルのみだけではなく、一般住宅にも使用されています。

アスベストの処分方法

体に害があるものなので、適切な処理を必要とします。
解体処理は「石綿取扱い作業従事者の特別教育」「石綿作業主任者」の講習が必要です。

レベル1

レベル1のアスベスト処理する際は、工事計画届・特定粉じん排出等作業届出書・建築物解体等作業届の提出が必要です。
作業する者は、粒子補修効率99.9%以上の全面形呼吸陽保護具、全身を覆う保護衣を着用します。

作業する場合、隔離工法では作業場所を養生シートなどで隔離し、集じん装置で作業場所を負圧に保ったうえで作業します。

レベル2

レベル2の場合も工事計画届・特定粉じん排出等作業届出書・建築物解体等作業届の提出が必要となります。
レベル1同様に粒子補修効率99.9%以上の全面形呼吸陽保護具、全身を覆う保護衣を着用して、作業します。

レベル3

レベル3(不定形耐火材、繊維強化セメント板等)では産業廃棄物として処理する必要があります。
廃棄に際しては「非飛散性アスベスト廃棄物」として取扱い、ほかと異なるため気をつけましょう。

まとめ

2022年にアスベストに関する法律が改正されました。
アスベスト改正法では、事前調査報告の必要・解体工事における飛散防止・石綿含有建材の規制がより一層強化されています。
アスベストは体に悪いものなので、適切な処理・処分が必要です。

作業員の健康、解体工事現場周辺住民の健康被害など起きないように十分な配慮と対策をします。
安全な解体工事を行うため、改正法の内容を理解して解体工事等を行いましょう。