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空き家の解体費用がない!解体費用や空き家を放置するリスク、解体費がないときの対処法を徹底解説!

2024年01月25日

全国で空き家問題が深刻化しています。

現在居住者がいない実家をどうするか、家族で頭を悩ませている方も少なくないのではないでしょうか。

今回は住宅解体費用の相場や空き家を放置するリスク、解体費用がないときの対処法について徹底解説します。

空き家の解体費用がない!解体費用や空き家を放置するリスク、解体費がないときの対処法を徹底解説!

住宅解体費用の相場

住宅の解体費用は住宅の構造と広さによって決まります。

構造 1平方メートル当たりの解体費 30平方メートルの解体費 40平方メートルの解体費
木造 3~5万円 90~150万円 120~150万円
鉄骨造 5~7万円 150~210万円 200~280万円
鉄筋コンクリート 6~8万円 180~240万円 240~320万円

家具が残ったままの解体や重機が搬入出来ない狭い場所での解体の場合、解体費用が高くなる可能性があります。

空き家を解体しないで放置するリスク

解体費用が高額で費用を工面できないと、つい、そのまま放置してしまうかもしれません。

しかし、空き家を放置するとさまざまなリスクが発生します。

ここでは4つのリスクを解説します。

倒壊のリスク

住人が誰もいない住宅は、思っているよりも老朽化が急速に進みます。

持ち主が遠方でこまめに手入れできない物件はあっという間に劣化が進むのです。

風通しが悪かったり、電気を止めていたりすると湿気や結露などが発生し、カビの原因となります。

水道を止めていると下水から虫が侵入することもあるため、住宅の劣化を早めてしまうでしょう。

税金が増えるリスク

2023年6月、空き家対策特別措置法が改正されました。

改正により、倒壊恐れがある建物や衛生面で有害になる恐れがある建物、適切な管理が行われていない建物は「特定空き家」に指定され、固定資産税などの特例措置が適用されなくなります。

これにより、固定資産税が従来の6倍になってしまうのです。

犯罪の温床となるリスク

長期間使用されていない空き家は犯罪の温床となるリスクを秘めています。

空き家は何者かが勝手に住み着く不法侵入や盗難、放火のリスクが急激
に高まります。

他にも、不法取引や薬物製造など犯罪行為の場所として利用されるリスクもあります。

近隣トラブルの原因となるリスク

放置した空き家が原因となって近隣トラブルになるケースも見られます。

倒壊や火災リスクのほかに、害虫の発生や樹木や雑草が生い茂ることで近隣住民の迷惑になる可能性があります。

解体費用がないときの対処法

空き家を放置するリスクは十分に理解できたとしても、解体・撤去するには高額な費用が必要です。

解体費用が工面できない場合はどうすればよいのでしょうか。

対応策を3つ取り上げます。

自治体の補助金を利用する

1つ目の対処法は自治体の補助金を利用することです。

国は自治体が補助金を支出するためのバックアップを行っているため、個人に対して補助金を直接交付することはしていません。

したがって、補助金の窓口は住んでいる自治体となります。

自治体ごとで補助金の金額が異なりますので、各自で自治体に確認する必要があります。

令和5年度に実施された補助金の例は以下のとおりです。

都道府県 市町村名 補助金上限
北海道 札幌市 50万円(通常型)
北海道 函館市 30万円
茨城県 笠間市 50万円
山形県 山形市 100万円
群馬県 前橋市 20万円

金額が自治体によってかなり異なることがわかります。

交付条件も各自治体で異なるため、直接問い合わせることをおすすめします。

ローンを組む

2つ目の対処法はローンを組むことです。

解体のための当座資金が不足している方に向けた空き家解体ローンが存在します。

地方銀行やJAなどが、無担保・低金利で提供している比較的借りやすいローンです。

ローンの中には解体費用だけではなく、解体後の駐車場の造成費用や空き家を有効活用するための増改築の費用に利用できるものもあります。

空き家の所有者以外にも、家族や三親等内の親族でも利用可能になっているため活用がしやすいといえるでしょう。

売却する

3つ目の対処法は売却です。

売却は、解体せず家付きのままの売却と売却後の解体の2つの方法があるため、それぞれについて説明します。

家付きのまま売却

住宅の状態や不動産の価値によっては、そのまま売却できる可能性があります。

住宅自体の資産価値はほとんどないかもしれませんが、土地の売却益は得られます。

当然、売却してしまえば解体費用を出す必要がなくなります。

売却後に家を解体

売却後に解体することを前提として土地と家を売却する方法もあります。

売買契約が成立したのち、売却したお金を使って建物を解体して買主に引き渡します。

買主は更地の状態で受け取れるため、自由に使用できるというメリットがあります。

まとめ

今回は住宅の解体費用や空き家のリスク、解体費用の捻出方法などについて解説してきました。

親が介護などを機に実家を離れ、誰もすまなくなってしまった空き家は子や孫にとって大きな負担になる可能性があります。

将来的に持ち家を処分する可能性がある方は、ぜひ今回の記事を参考にしてください。